Q.実際どれくらいの人が化学に携わっているの?

A.物質を扱う分野ですので、広くとらえれば膨大になります。総務省が告示する「日本標準産業分類」によると、化学工業分野は「農業・林業」「金融業・保険業」といった大きく20の業種に分けた場合の「製造業」に分類され、その中でも化学物質を中心に取り扱う「化学工業」「プラスチック製品製造業」「ゴム製品製造業」だけでも90万人弱の人たちが携わり(徳島県の人口は72.7万人)、中国・アメリカに次いで世界第3位となる42兆円の出荷額を誇っています。日本の主力産業と言われている自動車業界の出荷額は65兆円ですから、その3分の2となる化学産業も日本の産業界を大きく支えています。さらに、製品出荷額から原料費・設備費を差し引いた「付加価値額」で比較すると、自動車業界18兆円に対し化学産業界は17兆円とほぼ同じであり、今後日本の化学産業がより付加価値の高い製品を作るべきという大きなモチベーションになっています。さらに、上記分類の製造業には「医薬品産業」が含まれていません。これを加味すると日本の化学が実は大きな産業である事が分かるかと思います。
以下の資料は経済産業省が発表した2016年の資料を基に日本化学工業協会が作成し、2020年1月に経済産業省で発表したものです。(Link)
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/chikyu_kankyo/kagaku_wg/pdf/2019_01_04_01.pdf

2020年03月26日