天然物化学研究室

NEWS

  • 中村光裕 講師が、研究代表者・科学研研究費補助費・基盤研究(C)2021.4-2024.3の助成を受けています
  • 学生表彰:修士課程・松田 和生君が2019年度日本化学会中国四国支部長賞(修士)を受賞しました
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最新の注目研究

  • Mitsuhiro Nakamura, Kazuo Matsuda, Takashi Morikawa, Kohsuke Ishizuka and Satoshi Inouye :Efficient conversion to Cypridina luciferin from Cypridina luciferyl sulfate, coupled with enzymatic sulfation of acetic acid.,Biochemical and Biophysical Research Communications, Vol.529, No.3, 678-684, 2020. (I.F.=2.985)
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  • Mitsuhiro Nakamura,Kazuo Matsuda, Misaki Nakamura, Kyohei Yamashita,Tomoko Suzuki and Satoshi Inouye : Enzymatic conversion of Cypridina luciferyl sulfate to Cypridina luciferin with coenzyme A as a sulfate acceptor in Cypridina (Vargula) hilgendorfii, Photochemistry and Photobiology, Vol.95, No.6, 1376-1386, 2019. (I.F.=2.721)
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研究概要

1.  機能性天然物質の探索と高機能化

設備イメージ

 

地球上の生物は、多くの有用な化合物を体内で合成し、体の機能を整えたり、身を守ったり、他の種族とコミュニケーションをとったりするなど、様々な用途に利用しています。このような有用な機能性化合物は、薬や食品添加物など我々の身の回りで多く利用されています。ウミホタルは、日本近海に生息する生物で、青い発光液を出します。その発光基質ウミホタルルシフェリンの生合成を研究する過程で、ルシフェリンより安定な貯蔵物質と考えられるルシフェリルサルフェートを見出しました。この硫酸化反応は補酵素PAPSの硫酸基を転移して硫酸化を行っており、その反応は可逆反応です。この反応系において、PAPの代わりに補酵素CoAを用いても同じ作用を示すことや、酢酸を添加することでルシフェリルサルフェートからルシフェリンへ一方通行となる不可逆反応を行う可能性を見出しています。このように機能性化合物を見出したり、手を加えることで機能を持たせたりする研究を行っています。