小笠原正道教授が,財団法人康楽会から「財団法人康楽賞」を受賞しました。

小笠原正道 教授が,財団法人康楽会から研究分野において「財団法人康楽会賞」を受賞しました

受賞題目:面不斉遷移金属錯体の不斉合成法の開発と均一系触媒反応への応用
業績説明要旨:小笠原教授は、均一系遷移金属触媒による精密有機合成手法の開発に関する研究を行っており、その一環として「面不斉遷移金属錯体」を合成対象として取り上げ、それらを立体選択的に不斉合成する多様な新規反応の開発に成功している。さらには、自身の開発した反応によって得られた種々の面不斉遷移金属錯体を不斉配位子/不斉触媒として応用し、従来に無い極めて高い立体選択性を示す「不斉キレート配位子」の開発にも成功している。ここで開発した合成手法は、キラルな機能性材料、特にキラル医薬品などの合成において貢献することが大いに期待されている。小笠原教授の研究以前には、面不斉錯体の「触媒的な不斉合成法」はほとんど知られておらず、これらの化合物を合成するには古典的な手法しか存在しなかった。この点で、小笠原教授の研究成果は非常に独創性が高く、かつ学会においても高い評価を得ている。

2022年04月13日